英語の悩みについて

ひつじ投稿 2022/7/27 23:24

undefined 文系 東京都

早稲田大学商学部志望

高3早稲田志望です
英語はある程度得意で第一回の全統記述模試では偏差値は72.8だったり、やっておきたい英語長文の正答率は基本的に7~8割でそんなに悪くないんですけど、やっぱり実際の早慶の過去問の長文となると思うように読めません。訳せって言われたらある程度は訳せるんですけど、頭で訳した時に意味があんまわかんない文章になって何言ってんの?ってなっちゃいます。あと解くのが遅いです(たぶん読むのが遅いのではなくて問題に悩む時間が多い気がします)。もう一段階上のレベルに行くには何が必要ですか?今日商学部の英語を解いたんですけど25分時間オーバーして正答率は67%くらいでした。

回答

nya投稿 2022/7/27 23:38

東京大学文科一類

まずは質問の中心的な内容の読解や和訳について回答した上で、以前私がまとめた英訳についての内容も付け足しておきます(英訳の考え方も、十分今回の質問の内容と関連してきます。)

まずは読解や和訳ですね。
一つ目の課題としては、長文の読み方の改善かと思います。早慶の英語は長く、難しいのが多いので、最初から完璧に解ろうとしない方がいいです。一番おすすめの読み方は、まず軽く読む(例えば、段落の最初の1、2文と最後の文だけを読む)などをすることで、全体の文章の大筋を掴むことです。これを英語でskimと言います。それで大体内容がわかったら、設問を見ると、大概段落ごとに最初から内容把握を確認する選択問題がありますよね。あとは空欄補充とか。いずれにせよ、もう一度、精読する段階で、一緒にわかる設問は解いてしまいましょう。それで最後に全然わからない問題をもう一度文章を確認しながら解くというのが一番時間効率が良いです。この時間効率は読む速さもそうですが、理解度も格段上がるので、ひつじさんの言う、「問題に悩む時間」も減るかと思います。
二つ目の課題が和訳が意味がわからないものになってしまう、ということです。多分ひつじさんはなんとなく、文法もわかっていて、部分では訳せるけど全体で意味を統合するのが難しい、という悩みを抱えていると思いますが、その場合は、修飾節などを一旦取り払い、どこがメインの主語部分と動詞部分なのか、というところを徹底して行いましょう。

ここまでメインの回答ですが、あとは英語の理解の仕方で英訳の方法も参考になる(言い換えの技術など)と思いますので、貼っておきます。

東大受験生向けに当初書いたものですが、早稲田にも十分当てはまります(ただ、記述が早慶は少ないぶん、参考程度に読んでみてください)

東大英語で何よりも大切なのは「自然な英語」なのです。そのような英語を理解できるかを問うのが読解や和訳、そのような英語を書けるのかを問うのかが英訳や英作文です。

では、「自然」とはどういうことなのか、一つの例を使って説明しましょう。京都大学の2015年(東大の過去問をネタバレになるので避けています)の英訳の問題で、「パンがふくらむ」という箇所がありました。

「ふくらむ」は直訳をすれば、balloonあたりでしょうか。もっと直訳してexpand, inflateなどとしてしまうかもしれません。
これでは全く「パン」という文脈にあっていませんね。

では、パンがふくらむ時というのは発酵する時だから、「発酵」= fermentはどうだろう、と考えるかもしれません。これはballoonなどよりはマシですが、まだ三角です。

一番良い答えは「rise」です。ただ、これを知っている受験生はほとんどいないといいでしょう。

この例で伝えたいポイントは主に二つあります。
①「全体」から見て自然な英語を使いこなそう!
②わからない場合は「言い換え」

①「全体」から見て自然な英語を使いこなそう!
「ふくらむ」がballoonの時がいい場合ももちろんあります。では、どのようなワードチョイスをすべきかは文脈依存です。そのために多読・多聴が欠かせません。

もう一つここで重要なのが、大学受験の英語に難しい語彙は要らないということです。「rise」は中学生なら誰でも知っている単語です。ただ、これをこの文脈で使うという用法はほとんどの受験生が知りません。

ということは、英語の文章を読む際などには、今まで知らない単語を覚える、ということももちろん大切ですが、それ以上に「今まで知らなかった使い方」を身につけるということが圧倒的に大切です。

簡単な語彙こそ多様な用法を持ち、自然な場面で用いるのが難しいのです。

②わからない場合は「言い換え」
ほとんどの受験生はこの問題を見た時、「rise」という単語を思いつかなかったでしょうか。その際に、点数を少しでも稼げた受験生はたぶん「言い換え」をしていたはずです。

つまり、「ふくらむ」では訳せそうに無いのであれば、「発酵」(=ferment)としてみたり、もっと攻めて「大きくなる」(=get larger)などとして見た方が、balloonと投げやりに直訳するよりよっぽど点数は残るはずです。

普段英訳などをする際、ピッタリの単語が思いつかない際、多くの受験生は、「これと同じ意味の英単語なかったっけな」と考えます。もちろんこれで思いつくのならいいですが、多くの場合無理です。

そこで大事なのが、「これと同じ意味の日本語って何かな」という発想を常に持つことなのです。

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