古文の現代語訳について

Re投稿 2022/7/30 10:10

undefined 文系 神奈川県

横浜市立大学国際教養学部志望

「」の文を現代語訳しろという問題にて、なぜこのような答えになるのでしょうか?

1. 車などにて 「聞きえたる」、いとをかし。
→聞くことができたのは
2.笛にあはせて「あゆみいでたる」、いみじうをかし。
→歩みでたのは

助詞などの構造を分かりやすくご教授いただけると幸いです。

回答

たけなわ投稿 2022/7/30 12:24

北海道大学法学部

1.「聞きえたる」は「聞き得たる」であり、すなわちア行下二段活用動詞「聞き得」に完了の助動詞「たり」の連体形という文法構造になっています。この文の述語「(いみじう)をかし」の主語にあたるものが何かと考えたときに、直前の読点で区切られた部分「聞きえたる」がそれに当たります。つまり、「聞きえたる」と「いみじうをかし」が主述の関係にあるので、間に助詞はありませんが、その文構造は「『聞きえたる』は『いみじうをかし』」となり、これにしたがって「聞くことができたのは」とするのがもっとも違和感を排除できる訳文になります。「たり」が連体形になっているのは、おそらく本来なら「聞きえたるは、」とするところ、格助詞「は」が省略されたために「たる」という連体形だけが残ったからであり、この連体形になっているという事実から「ここには本来助詞が入るけど省略されているんだな」ということに気付かせる役割をもっているのだと思います。

2.上と同じ考えで説明できるので、ここでは省略します。

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