小論文の対策方法

0320hj投稿 2022/8/18 23:37

undefined 文系 宮城県

文教大学教育学部志望

文教大学の教育・幼児心理を志望しているのですが、過去問などが無く、どうしたら良いか分からないです。本を読むのが1番いいのは理解していますが本を読んだらどうしたらいいのでしょうか。要約をするだけでいいのですか?

回答

たけなわ投稿 2022/8/19 09:55

北海道大学法学部

 要約もいいですが、せっかく本を読むなら、筆者の主張や意見を批判してみましょう。最初は簡単に、賛成なのか反対なのか、なんとなくでいいので自分の立場を決めましょう。そうしたら、賛成なら賛成の意見に、反対なら反対の意見に、どんな風に理由をつければより説得力があるだろうかと考えてみましょう。たとえば、ベタに「電気自動車の賛否」をテーマにして考えてみましょう。賛成派ならば、たとえば実用面で理論構成を試みるのが一つにあるでしょう。充電できる場所とガソリンスタンドとの数の比較や、一回の充電で移動できる距離と一回のガソリン補充で移動できる距離との比較など、何かそれらしいデータを探してみましょう。「電気自動車の性能はこうだが、これに対しガソリン車の性能はこうであり、実用性はガソリン車の方が高く、もはや自動車の運転が日常的に行われている現代では電気自動車よりもガソリン車を使う方が適切である」などと、ガソリン車の方が良いと相手に思わせられるような理由づけを考えます。反対派ならば、たとえば環境面からの理論構成を挙げられましょう。そのために、地球温暖化の現状を伝えたいとして、それがわかるようなデータが何かないかと探してみます。ここ数十年の平均気温や温室効果ガス排出量のデータなどがあれば良さそうですね。そして、ガソリン車による温室効果ガスの排出量が全体に占める割合などのデータもあれば探してみて、「現在地球温暖化はこれだけ進行していて、原因となる温室効果ガスの排出量のうち、ガソリン車によるものが全体の○○%を占めている。だから、ガソリン車を廃止して電気自動車を利用すべきだ」などと、電気自動車の方が良いと思わせられるような理由付けを考えます。もっとも、数値データを示したいならそのデータをどこからもってくるのかに注意しましょう。書籍から持ってくるのなら信用性は保証されますが、ネットからもってくる場合は本当にそのデータが信用できるものなのか検討する必要があります。だいたいは検索の時に「○○(調べたいデータ) 省庁」などとつければ公的機関の出す信用性が高いデータを調べることができます。ネットに上がっている論文から引っ張ってくるのも良いですね。数値データだけでなく、たとえば他の本ではこういうことが書いてあったということを持ち出して、理由づけの補強を行なったり、慣れてくれば自分とは反対の立場を支持する意見を持ち出してそれを反駁することで自分の意見に正当性を付与したり、「筆者はこう書いているが、…」と筆者の理由づけに反対してみたりと、いろんな方法で論理の構成ができるようになると思います。どちらの立場にも立ちがたいという場合は、一部賛成、一部反対という形で、賛成する点と反対する点とを明示して妥協案を考えてみるのも一つ、あるいは筆者の主張には賛成だけど述べられている理由には反対という場合には、どこがダメなのか、どうしたら良くなるかなどを考えてみるのもまた一つですね。
 最初のうちは難しく感じるでしょうが、読む本が多くなるに伴って回数が重なれば重なるほど、慣れと、「そういえばこの本ではこんなこと書いてたな」というストックの蓄積とで、だんだんコツは掴めていくと思います。また、時にはデータ収集の目的から離れて、大学の教授などが書かれた論文などを読んでみて、どんな風な文章構成をしているか(主張と根拠の位置関係など)、どのように理由づけをしているか(データから読み取った内容など)といったことを学んでみるのも、良い学習になると思います。小論文は参考書も沢山出ている(例えばZ会の『小論文のトレーニング』など)ので、それをやってみるのも一つでしょう。何にせよ、現代文で培ったあらゆる能力が試されます。これまでやってきたことを余さず生かしましょう。まとまりのない文章ですが、参考にしていただければ幸いです。

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