世界史の時代と空間

あんじ投稿 2023/5/2 09:23

浪人 文系 東京都

一橋大学法学部志望

世界史について質問です。
一橋大学の世界史では大論述[400字程度]が出るのですが、試しに解いてみたのですが、全くと言っていいほど手がつけられませんでした。なので問題集で、対策を確認したところ、「時代と空間の理解が大事」のような文言が書かれていました。
そこで、年号や地図で横のつながりを意識しながら勉強することで、こういった時代と空間の理解が進むのでしょうか?また回答者様の世界史の論述の勉強法などをご教授いただけると幸いです。よろしくお願いします!

回答

たけなわ投稿 2023/5/7 06:23

北海道大学法学部

本当は一橋大学の学生の方がお答えになるのが望ましいのでしょうが、少し思ったところがあったので、僭越ながら書かせていただきます。
❶「時代と空間の理解」について
「時代と空間の理解」というのは、仰る通り、年号や地図で横のつながりを意識しながら一つ一つの歴史上の出来事について理解を深めていくことだと思います。ただ、それは単に年号や地図上の場所を覚えればそれで良いというわけでもないと思います。例えば、一つの争いごとについて見てるにしても、①そこには必ずそれを起こした人(あるいは人たち)がいます。そして、彼らがそれを引き起こさなければならなかった原因も必ずあるはずです。ここでまず、なぜその人たちがその争いごとを引き起こしたのかについて考えるとき、その争いごとが起きた時代にはどんな政治体制(支配者と被支配者の力関係など)が実施されていたのかとか、あるいはその時代の人々の生活はどのようなものだったのか(豊かだったのか貧しかったのかなど)とかのような時代的特徴が一つの大きなカギになります。また、その地域に特有の地理的事情があって、それが原因となる可能性も考えられます。②それから、原因がわかれば、自然その出来事の性質もわかるようになります。例えば過去に、絶対王政的な支配関係が確立されていた国で、人々が理不尽な抑圧に耐えかねて権力者に対して武力闘争を仕掛けたとしましょう。このとき、この出来事の性質は、簡単に言えばクーデターであることは自然にわかるでしょう。③そして、その出来事を受けてその後の時代状況がどのように変化したのか、ということも重要です。なぜなら、一定の長期的な流れを持つ国ほど、そこで起きた出来事がその後に起きる出来事にいくらか影響を与えるからです。例えば、ある国家のある時代の皇帝はこういう政治体制を実施し、こういった政策や行動をしたというとき、なぜそのような政治状況になったのかといえば、その前の皇帝の時代に、そのような政治状況に変える必要性を感じさせるほどの出来事があったからだという場合は十分に考えられます。以上のように、①その出来事を引き起こした主体、②その出来事の性質に注目することで「なぜその時代にその地域でその出来事が起こらなければならなかったのか」を明らかにするとともに、③その出来事が当時の人々にどのように受け止められ、その後の時代状況にどのような影響を与えたのか、ということにも注目することによって、歴史上の知識にどんどん関係性を持たせ、ストーリーや流れを掴んでいく。これが、「時代と空間を理解する」ということなのではないでしょうか。そして、教科書や参考書を読むときなんかは、こういったてんに着目して読んでいけば、歴史に対する理解も深まっていくのではないでしょうか。
❷論述の勉強法
京大志望の時代に、論述の勉強をしていました。その方法とは、任意の学校の添削課題で世界史論述のやつがあったので、それを取りました。具体的には、Z会の『世界史論術のトレーニング』のうち指定された問題を解き、自己添削したのち、それを先生に提出すると、後で先生がさらにそれを確認・補足的に添削したものが返ってくるという感じでした。京大は300字ですが、一橋はさらにきつく400字ということで、はじめのうちは手も足も出なくても仕方がないと思います。最初のうちは、教科書を使って解答を書いてみることから始めてもいいと思います。教科書の知識どうしを自分なりに関係づけて解答を書いていくだけでも結構頭を使うので。それでだんだんと慣れてくれば、何も見ずに解いてみるというのを増やしていけば良いと思います。とにかく、まずは400字という圧巻の制限字数に慣れましょう。

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