証明問題について

ニッシ投稿 2020/6/9 01:37

高1 理系 愛知県

大阪大学理学部志望

阪大理系志望の新高2です。
数学の証明問題について、どこから手をつけてどのような論理展開で書けばいいのか分からず、さらになにが言えれば証明終了になるのかも曖昧です。どのようにしたら証明問題が上手く解けるようになるのか、練習方法や解決方法を教えていただきたいです。

回答

31投稿 2020/6/9 15:33

京都大学農学部

はじめまして。
証明問題は苦手な人が多いです。なんでか分からないけどめっちゃ減点された、みたいな経験も私にもありました。
ちょっと難しい話になってしまいましたが、無駄にはならないと思うので、参考にしてもらえればと思います。

例えば、「AがBであることを証明せよ」という証明問題があった時に、Aを変形していってBを出します。すなわち普通に問題の答えを出す時と流れは同じです。場合によってはBを少し変形して、アプローチを定めることもありますが、基本的にはこれで解きます。そもそも普通の問題解くときですらアプローチが分からないというのは、証明問題以前に数学全体の理解度が足りていないので、基礎からきっちりやり直しましょう。証明云々はその後です。

ただ気をつけなければいけないことはあります。むしろこっちの方が大事です。
証明問題で求められているのは論証力です。答えを与えている以上、答えを出す能力より論理的に思考する能力が求められます。じゃあその論理性とは何かと言うと、必要性・十分性です。
「AであるときA’となり、A’であるならばB」といった流れで解く時、A’はちゃんとAの条件を全て満たさなければいけません。言い換えると、A’がAの条件を網羅するようにA’を設定しなければいけません。これが必要性です。満たしていない場合、「Aであるとき必ずしもA’とは言えない」となり証明は間違っていることになります。また、A’の条件がBの条件に全て含まれていないと、「A’であるからと言って必ずしもBにはならない」となってこれもまた証明が間違っていることになります。よってA’はBの条件を満たさないといけません。これが十分性です。よくある例としては、a=0となることを忘れて両辺をaで割ってしまって減点される、というのはよく聞きます。これは必要性が失われている(十分性は担保されている)ことになっています。
結構難しい話をしている(ベン図使うとわかりやすい)ので、訳わかんなくなっているかもしれません(多分私も上手く記述できていないかもしれません)。なので、おすすめの参考書を紹介します。これは私が浪人中も使っていたのですが、旺文社の「軌跡・領域 分野別標準問題精講」です。奇跡・領域分野は必要十分が理解出来ていないと点がとれません。必要性あるいは十分性が失われていると答えの図形が変わるからです。この参考書は必要性・十分性を漏らさない演習に特化した、すなわち同値変形の訓練に特化した参考書です。内容は奇跡・領域ですが、この同値変形の能力は数学全般に必要な能力です。特に京大は記述にうるさい大学で有名ですが、何がうるさいかと言うと、他大学だったら見逃す必要性or十分性の漏れを逃さないということです。したがって京大志望者には欠かせない能力です。初めの章では必要性・十分性とは何か、なぜ大切なのか、という話をかなり簡単な問題で説明してくれます。なので、自信がなくてもやる気さえあれば取り組めるようになっているので安心してください。という訳で是非やってみて下さい。
証明終了とは必要性or十分性あるいはそのどちらもが担保されて始めて言えます。なので必要性・十分性をちゃんと理解していないと証明を終了させていいのか分からないままです。よく最後に注意書きを書き忘れて減点、なんてありますが、必要性・十分性をちゃんと把握していればそんなことは起こりません。

メタ的な話として、綺麗に記述できないという時は、グラフなど使うといいです。文字とは基本一次元的な情報なので、意外と情報を込めることが出来ない。ところが2次元になると一気に情報の密度が上がります。なのでグラフの使い方を身につけましょう。上で紹介した参考書はそれも教えてくれます。
また、スペースが足らないなどの問題は、いきなり書き始めるのでは無く、余白に計算をしてどれくらいの分量になるのか確かめる、などがあります。場合分けが発生しているだとか、関数の処理が数回必要などの情報が把握出来ます。整数問題などでも、実際に片っ端から整数を代入していくとアプローチが見えたりします。一石数鳥なので効果はあります。ただあとは、すごく酷いアドバイスだとは思いますが、経験で補うと言うしかない気がします。たしかに解答欄の真ん中に線を引くだとか、こまめに式に番号を振って説明部分を簡略化するなどのコツはありますが、根本的な問題としては経験によると思います。ある程度問題演習を積んでいると、どれくらいの工程が必要か見えてきます。

以上です。情報過多かもしれませんが、とりあえず参考書を手に取って見てみてください。もっと分かりやすく説明してくれてます。
それでは頑張ってください。

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