中和滴定に電離度がなぜ関係ないのか

ともくん投稿 2018/12/9 14:16

高1 文系 埼玉県

東京大学志望

中和滴定で弱塩基のアンモニアを強酸の硫酸などで滴定するときの疑問です。
アンモニアは弱塩基なので仮に0.500mol/Lのアンモニア水が1Lあるといっても実際に電離しているのはわずかなので水酸化物イオンの数は0.500molよりも少ないと思うんです。それなのに中和滴定の公式acv=bc’vで電離度が出てこないのはなぜなんでしょうか。
お忙しい中申し訳ないですがよろしくお願いします。

回答

つねとも投稿 2018/12/11 00:12

東北大学医学部

それは確かに私も不思議に思っていました。

私は化学の専門家ではないので、あくまで一つの考え方として見て下さい。詳しいことは、化学の先生などにうかがったほうがいいと思います。

後々習うとは思いますが、物質は電離するとき、電離平衡というバランスをとります。たとえばアンモニアでは、
NH3 H2O ⇌NH4 OH-
となります。
矢印が両方向にあることからも分かると思いますが、反応は右にも左にも進みます。NH3とNH4 ,OH-の濃度の比が一定になるように反応が起こります。

塩酸を加えると、H とOH-が反応して、H2Oが生成します。すると、OH-の濃度は減少するわけです。そうなると先ほどの電離式の左右の比が崩れてしまうため、それを補うように反応が右に進みます。すると、アンモニアがさらに電離します。
これが続いていくと、アンモニアは続々と電離していき、最終的には全て電離することになります。

こう考えると、少し納得がいく気がします。

ちなみに、電離度というのは、先ほどの電離式のそれぞれの濃度の比から導き出された値になります。高3になると、その算出の仕方も学ぶと思いますので、楽しみにしておいて下さい。

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