英語 話法

e___ta投稿 2023/6/23 08:09

高2 理系 大阪府

関西大学システム理工学部志望

YouTubeなどを見ても全然は理解できません。
直接話法と間接話法の書き換えを教えて欲しいです

回答

たけなわ投稿 2023/6/24 07:29

北海道大学法学部

 具体的にどこを理解できないのか、問題等でいつも間違えてしまうのはどこなのかがわからないので、的確な回答はあまり期待しないでください。的確な回答は的確な質問・相談あってこそのものなので。
 そこで、話法の転換について全体的に書くべきかと思いましたが、それでは、お手元の文法書に書いてあることをわざわざここでまとめるという縮小再生産にすぎません。そのため、話法の転換についての概説は、お持ちの文法書や参考書等を読んで復習していただくとして、ここでは、私が重要だと思う点についてのみ書こうと思います。なので、私の理解が間違っている場合は、申し訳ございません。

以下、本題です。わかりにくければ、これも申し訳ございません。

(1)例文と各部分の名称の設定
 拝借した例文を一部変えたものですが、
(直接話法)The man said to me, “My father is very busy now.”
(間接話法)The man told me that his father was very busy then.
について考えてみましょう。ここにおいて、The manを伝達者、sayとtellを伝達動詞、meを被伝達者、伝達内容を表す部分(直接話法では引用符がついている部分、間接話法ではthat以下)を被伝達部と呼ぶことにします。

(2)話法の転換の基礎
 まず、直接話法では、被伝達部ではない部分は書き手(ここではme)の視点で書かれており、被伝達部は伝達者の視点で書かれていると言えます。これに対し、間接話法では、文章の視点が被伝達部とそうでない部分とで書き手(=me)の視点に統一されています。したがって、私は、話法の転換の基礎は、文章の視点の統一、すなわち、被伝達部における視点の変更にあるのではないかと思います。以下、詳しくみていきましょう。

(3)被伝達部について
 ① 被伝達部を見ると、直接話法と間接話法では、まず主語が違います。直接話法における被伝達部は、The manの発言を引用符をつけてそのまま書いているので、引用符の中身は、その発言をした当時のThe manの視点で書かれたものでと言うことができます。しかし、これを間接話法に置き換えるときには、当時のThe manの視点から現在の書き手(ここではme)の視点に移ると考えます。そうすると、The manの視点から言う”My father”は、書き手であるmeの視点から言えばThe man’s fatherです。なので、間接話法に置き換える際には、被伝達部の主語を、me視点からの適切な表現(=his father。The manは文頭で既に主語として出ているので、代名詞を使って良い)に変える必要があります。
 ② 次に、動詞の時制が違います。直接話法では”is”で現在形ですが、間接話法では”was”で過去形になっています。これも、当時のThe manの視点からは、彼の父はリアルタイムで忙しかったので”is”を使いますが、間接話法に転換する際には現在のmeの視点に移動すると考えれば、彼の父が忙しかったのは現在のmeから見れば過去のことであり、よって過去形の”was”にする必要があると説明できます。
 ③ また、副詞も違います。直接話法では”now”ですが、間接話法では”then”です。これも②と同様で、現在の私から見れば、過去のその時点で忙しかったということですから、”then”(=「その時」)に置き換える必要があると説明できます。

(4)被伝達部ではない部分について
 ④ 被伝達部ではない部分についてみると、まず伝達動詞が違います。直接話法ではsayですが、間接話法ではtellです。この例文では、ここの置き換えはそれほど必要性は高くはないでしょうが、例えば直接話法で被伝達部が疑問文であるときは、伝達動詞をsayからaskに変える必要があります。被伝達部の視点が当時の伝達者から現在の書き手に変わると考えれば、直接話法では伝達者がリアルタイムで被伝達者に質問しているから疑問文の形のまま残せたのに対し、間接話法では現在の書き手が過去を振り返って「(伝達者)が(被伝達部)と言った」と書くことになり、文章は全体として平叙文になります。しかし、そこで伝達動詞が「言った」(=say)のままでは、被伝達部の疑問文的ニュアンスが消失してしまいます。なので、「言った」(=say)を「尋ねた」(=ask)に置き換えることで、疑問のニュアンスを残す必要があるのだと説明できます。この伝達動詞の置き換えについては、被伝達部の内容に応じて、様々に考える必要があるでしょう(例えば、被伝達部が、道を尋ねたのに対する答えだった場合はexplainにするとか)。
 因みに、直接話法では被伝達者について”to me”と書いているのに対し、間接話法ではただ”me”と書いてある点で違うじゃないかと思う人もいるかもしれません。しかし、これは、単に自動詞(say)か他動詞(tell)かの違いに過ぎないので、話法の転換における本質的な違いであるとまでは言えないと思います。
 ⑤ 最後に、間接話法では接続詞”that”がついています。これは、今までみてきたことを総合すると、間接話法では、
The man told me his father was very busy then.
となります。別に、このままでも正解です。しかし、ここで理解しておいてほしいのは、これは、接続詞thatを省略しているだけであるということです。本来は(というより、省略されているだけなので、むしろずっと)ここに接続詞thatが入ります。
 英語の文型は5つです。⑴SV、⑵SVC、⑶SVO、⑷SVOO、⑸SVOCのいずれかです。しかし、上の文章で接続詞thatがないとすると、このいずれにも該当しなくなります。等位接続詞やセミコロンがない(=すなわち、重文でない)にもかかわらず、一文に二つの文型(被伝達部でない部分が⑶、被伝達部が⑵)が混在しているからです。このようなはことは基本的に考えられません。このようなイレギュラーを解消するために、名詞節を導く従位接続詞thatを入れることによって、被伝達部を「〜ということ」みたいに名詞的に扱い、これを直接目的語として配置する形にしてやる必要があります。そうすれば、この文章は⑷に該当することになります。
 因みに、直接話法の被伝達部が一般疑問文の場合は、thatではなくwhetherやifを使うことになり、被伝達部がふつうの命令文の場合は、told me to 〜とかいった形になります。

(5)その他の場合
 その他の場合として、直接話法の被伝達部がLet’s〜の場合、感嘆文の場合、重文の場合、特殊疑問文の場合、種類の違う複数の文が混在している(例えば、一文目が平叙文であり、二文目が疑問文であるなどの)場合等、様々ありますが、それはお手持ちの参考書等でご確認ください。流石にここに全部書くのはめんどいので。

rLRktJoo4AUYo1QY6KnnJHfYMMf1
mBLd8WqR2pOVKp8vWtIyDjP2qA03
QTIQbGdgymdRDVpPnYz2