ひらめきが足りない

千尋投稿 2017/10/30 04:59

高3 文系 愛知県

名古屋大学教育学部志望

そろそろ過去問を解き始めた方がいいと学校の先生に言われて過去問を解き始めました。しかし、問題を一目見て、解き方がぱっと頭に浮かびません。二次試験もあるのにこの時期でこの状態なのは、問題かなと思っています。おそらく基礎が出来ていないのだろうとは思うのですが、正直かなり不安です。どうしたらいいでしょうか。ちなみに、私が持っている参考書は、青チャート、focus goldです。

回答

ひこにー投稿 2017/10/30 16:25

東京大学理科一類

受験数学にひらめきは全く必要ありません。

実際、数学者と数学の得意な高校生が、受験数学で勝負すると高校生が圧勝します(実話です)。一体何が、高校生を勝たせるのだと思いますか?

受験数学には、確かに、「ひらめきのようなもの」を要求する場面があります。特に整数問題などで顕著ですが。しかし、ほとんどの問題は、今まで身につけてきた解法で対応できてしまうんですね。

例えばですが、多変数関数 f(x,y)の最大値、最小値を求めよという問題が出たとします。(f(x,y)の中身は、例えば、x^2 3xy y^2などですね。ここではそれは本質ではないのでスルーします。)その時、方針が何通りかあるんですが、それを列挙できますか?
あるいは、図形問題に対して、どのようなアプローチを考えるべきか説明できますか?
(答えはどちらも回答の最後に載せますね)

もし1つも分からない場合や、何個かしか挙げられない時は、少し補充的な勉強をする必要があります。
問題ごとに、それを解くための最適な方針がありますね。それをメモ程度で十分なので、どんどんまとめていってください。すると、多種多様に見える問題も、スタートは必ず同じことをしていたり、何個かのパターンの方針しか使っていなかったりします。本当はこういうことを分かっていくのは、問題演習を通してだんだん培っていくべきものなんでしょうが、99%の人は出来ないでしょう。僕も全然出来ませんでしたし。

なんにせよ、こういう「解法の整理」をしていくと、全く手が付かない問題はほとんどなくなってきます。途中までは行けるようになるんですね。そして、「ひらめき」は大抵こういう場面で使うものですね。例えば最後の最後に有名不等式を使ったりなどでしょうか。しかし、これすらも、方針としてカテゴライズすることが可能です。いわゆる純粋なひらめきは、受験数学においてはあり得ないといって良いでしょう。大抵、「閃かない」時は、解法が浮かばない時です。かなり具体的な問題に帰着できましたね。
僕は、ノートの見開き1ページに、この問題が来たら、この方針がよく登場する!というフローチャートのようなものを作っていましたね。頭の中が整理されていく感じがして楽しいですよ。

ちなみに、基礎ができていないということは、多少あるにせよ直接的な原因ではなく、いくら固めたところで、成果が微々たるものしか出ないので、気をつけましょう。青チャート、フォーカスゴールド、どちらも持っている時点でフル装備なので、多少の復習はもちろん必要といえども、頑張る必要はありません。

さて、先ほどの問題、わからずじまいは良くないですから簡単に
多変数関数の最大最小問題:
・等式があればxかyに代入してそれを消去する(いわゆる文字消去)
・xかyのどちらかを定数とみなし、ただの1変数関数とみなして考える(いわゆる文字固定)
・有名不等式の利用(相加相乗平均の関係、コーシーシュワルツの不等式、三角不等式など)
・逆像法
・線型計画法
・グラフを書いて考える
Etc.

図形問題のアプローチ
・まずは初等幾何で解けないか考える。
・次に、位置ベクトルを導入することで、内積などを利用して解けないか考える。
・もし対称性の高い図形だったら、座標平面を設定するのも考える。

僕がこの解法整理についての対策を編み出し、始めたのは12月の半ばです。今なら相当早いタイミングから対策できますから、ぜひ過去問での得点をぐんぐん挙げて、自信をつけていってほしいと思います。

では、有意義な秋をお過ごしください!

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